3月6日発売 半世紀ぶりに挑む 『森永紅茶復活プロジェクト』

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3月6日発売 半世紀ぶりに挑む 『森永紅茶復活プロジェクト』

高知県佐川町では古来より、自然豊かで昼夜の寒暖差が大きい風土を生かし て茶の生産が盛んに行われてきました。

現在は土佐茶、佐川茶に代表される緑茶の産地として知られていますが、実は今から約50年前まで「紅茶」の一大産地でした。当時、紅茶の製造・販売を行っていた森永製菓の工場が同地にあり、佐川町産の茶葉を使った 紅茶が国内外に広く流通していたのです。

時代とともに紅茶の生産が衰退していましたが、半世紀経った2021年、良質な紅茶を“復活”させて高知の茶葉の 魅力を再発信する「森永紅茶復活プロジェクト」が始動。

高知県佐川町の茶農家とメーカーが協力して“復活版”とな る商品を開発しました。佐川町と同じく当時、森永製菓 の工場があり、増植によって当時の茶の樹を受け継ぐ奈良 県山添村、三重県⻲山市とも連動。3つの産地のブレンド ティ「Tsunagari(つながり)紅茶」を、3月6日より限定販売します。

◉ストレートでおいしい和紅茶ブレンド

セイロン紅茶と適度な渋みや爽やかさがある高知県佐川町、奈良県山添村産の茶葉、乳 香とコクのある三重県亀山市産べにほまれ品種の茶葉をバランスよくブレンド。和紅茶 の優しくて甘い香りの風味を活かしました。

◉お菓子を引き立てる和紅茶ブレンド
高知県の佐川町、奈良県の山添村、三重県の亀山市の茶葉の特性を活かしながらも、セ
イロンティーの種類にもこだわり、お菓子のおいしさを引き出すようにすっきりとした
味わいに仕上げました。柑橘系フルーツ、チョコレートとぜひご一緒に。

いずれも600円(税込)で、まるごと高知で3月6日から発売

【森永紅茶復活プロジェクトとは】

森永製菓は昭和9年に国産紅茶の販売を開始しました。当初は台湾の工場で製造していましたが、昭和22年に三重県⻲ 山市辺法寺で茶の樹の栽培を開始。昭和30年には高知県の丘陵地区に苗木を移植しました。しばらく好調でしたが、昭和 46年の紅茶関税自由化に伴い、栽培・生産を緑茶に切り替えるか、中止する生産者が増え、市場も外国産に志向が傾いたた め、森永製菓も紅茶事業からの撤退を余儀なくされました。

ところが、2000年代に入って紅茶の需要が拡大。森永紅茶の復活を願うファンの声も高まりました。森永製菓の研究所シニアエキスパートで、チョコレートソムリエの小野隆氏が紅茶生産の歴史と現状を調査したところ、国産紅茶を栽培していた当時の茶 の樹が農家の自発的な努力によって高知・佐川町、奈良・山添村 、三重・⻲山市に現存していることが分かりました。

プロジェクトに賛同する佐川町の村田園芸をはじめとする生産者、食の作り手と消費者の共創事業を展開する(株)SEE THE SUN、鎌倉 佐助の紅茶専門店SASUKE DROPが協働し、商品開発を皮切り にプロジェクトが立ち上がったのです。

商品の発売にあたって、2月17日に、高知県アンテナショップで試飲・試食会が開かれました。

【高知県の紅茶の歴史と今 明治期は全国トップレベルの紅茶生産量を誇る】

室町時代から茶の生産を行っていた高知県。明治時代には国の重要輸出品目となった紅茶 の生産・製造が盛んに行われました。1877年(明治10年)に紅茶試製場で日本初のインド式 紅茶を製造。1880年代には国内2位の生産量を誇り、豪州や東南アジア、南米などに輸出し ていました。終戦直後は土佐清水産のアッサム紅茶が特産品となり、昭和26年の製茶品評会 で農林大臣賞を受賞。昭和30年代には県内の18工場(組合)が稼働する一大産地でした。

清流・四万十川や仁淀川などの上流部にあた る山間部では、今も良質の茶葉を生産しています。温暖多雨で寒暖差 が大きい環境下で養分を蓄えた茶葉は良質。15年ほど前に四 万十町十和地域の広井茶生産組合が立ち上がり「純しまんと産の和紅茶」を復活させて製造しています。

仁淀川流域では、かつて紅茶を生産していた当時の希少品種「はつもみじ」「べにほまれ」の茶園が大切に受け継がれています。佐川町の明郷園では半世紀前に植樹されたはつもみじをはじめとする紅茶品種を栽培・管理し、貴重な茶葉の魅力を引き出すお茶づくりを目指し、商品展開しています。